久しぶりに絵描いてみようかな・・・と思ったわけですが
何描こうかと考えて思いついたのがこの
「海神別荘」
作者は泉 鏡花。
玉三郎ファンの方なら知ってるかも。
昔読んだ時、このお話のクライマックスの女のセリフと男とのやり取りがとっても私には印象に残っていまして。
まだ恋に夢抱いていたうら若き頃ですよ~~~。
もうこのシーンにあこがれました!!
こんな恋がしたいな・・・なんて。
ストーリーを知らない方へ
あらすじはウィキのこちらからどうぞ
海神別荘
そのセリフは・・・
海神の公子が部下に命じて、嘆き悲しむ、妻になるはずだった美女を殺そうとするシーン
美女
「貴方、こんな悪魚の牙(きば)は可厭(いや)です。御卑怯(おひきょう)な。見ていないで、御自分でお殺しなさいまし」
公子が剣を美女にかざすと・・・
「ああ、貴方。私を斬(き)る、私を殺す、その、顔のお綺麗さ、気高さ、美しさ、目の清(すず)しさ、眉の勇ましさ。はじめて見ました、位の高さ、品の可(よ)さ。もう、故郷も何も忘れました。早く殺して。ああ、嬉しい」
もう痺れます!!
それまで無邪気に現実を知らずにいた女が現実を知って嘆き悲しんで・・・しまいには愛しんでくれる男を逆恨み(?)して・・・
生きていたくないから殺せと言っといてこの心変わりなんですが。
冷静に考えたらなんじゃこの女??
って感じなんですけど・・・
それを打ち消すぐらいこのセリフには参っちゃったわけです。
なにせ大正時代に書かれたお話ですからね。
今とはちょっと恋愛に対する考え方が違うんでしょうけど。
でも・・・私もこんなふうに命あずけても良い
くらいの恋がしたかった。
現実は線香花火程度だったけど
